費用

外国人採用にかかる費用

外国人を採用するときに発生する費用は、行政手数料、人材紹介費用、支援機関への委託費、行政書士報酬、採用後の運用コストに分かれます。利用する在留資格によって費用構造が異なるため、自社のケースに合わせて確認してください。

Overview

コストの全体像

5つのカテゴリに分けて整理

  1. 1

    行政手数料

    入管に支払う法定手数料。金額は制度で決まっている。

  2. 2

    人材紹介・採用費用

    人材紹介会社への手数料。採用経路によっては不要。

  3. 3

    登録支援機関の委託費用

    特定技能1号で義務的支援を外部委託する場合の月額費用。

  4. 4

    行政書士報酬

    在留資格の申請取次を依頼する場合の報酬。

  5. 5

    採用後の継続コスト

    在留期間更新、届出対応、支援継続にかかる運用費用。

すべての費用が全ケースで発生するわけではありません。身分系在留資格(永住者、日本人の配偶者等)であれば、登録支援機関の委託費は不要で、行政手数料も在留期間更新のみになります。

Government Fee

行政手数料

入管に支払う法定手数料(2025年4月改定)

申請の種類 窓口申請 オンライン
在留資格認定証明書交付申請 無料 無料
在留資格変更許可 6,000円 5,500円
在留期間更新許可 6,000円 5,500円
永住許可 10,000円 --
就労資格証明書交付 2,000円 1,600円
  • 在留資格認定証明書の交付申請自体は無料。海外から呼び寄せる場合の行政手数料負担は少ない。
  • オンライン申請を使うと窓口より500円程度安くなる。
  • 金額は申請1件あたり。複数名を同時に採用する場合は人数分かかる。

Recruitment

人材紹介・採用費用

在留資格の種類と紹介会社によって異なる

特定技能

30万〜60万円 / 1名

  • 固定制が主流
  • 紹介会社によって幅がある
  • 海外からの採用は渡航費用が別途発生

技人国

年収の20〜35% 成功報酬

  • 日本人の中途採用と同じ料金体系
  • 年収300万円で60万〜105万円程度
  • 専門人材のため高くなる傾向

自社で直接採用する場合は紹介手数料が不要になります。求人サイトへの掲載費用のみで済む場合もあります。留学生を新卒採用する場合は、通常の新卒採用コストに近くなります。

注意

外国人本人から手数料を徴収している紹介会社は、職業安定法に抵触する可能性があります。特定技能では、本人から保証金や違約金を徴収することが制度上禁止されています。

Support Org

登録支援機関の委託費用

特定技能1号で義務的支援を外部委託する場合

委託費用の相場

月額 2万〜3万円 / 1人あたり

出入国在留管理庁の調査では平均月額約28,000円。初期費用として別途10万〜20万円が発生する場合がある。

義務的支援10項目

1

事前ガイダンス

2

出入国時の送迎

3

住居確保・生活に必要な契約支援

4

生活オリエンテーション

5

公的手続への同行

6

日本語学習の機会提供

7

相談・苦情対応

8

日本人との交流促進

9

転職支援(非自発的離職時)

10

定期面談・行政機関への通報

重要な原則

  • 支援費用を外国人本人に負担させることは不可
  • 支援の全部を委託する必要があり、一部のみの委託は不可

自社支援の選択肢

過去2年以内に外国人の受入れ実績があり、支援責任者・担当者を選任できる場合は自社支援が可能。委託費用は不要になるが、体制構築の人件費は発生する。

Scrivener

行政書士報酬の目安

申請取次を依頼する場合の一般的な相場

申請の種類 報酬目安
在留資格認定証明書(技人国) 10万〜15万円
在留資格認定証明書(特定技能) 15万〜20万円
在留資格変更許可申請 10万〜15万円
在留期間更新許可申請 5万〜10万円
永住許可申請 10万〜15万円
  • 報酬は法定ではなく、事務所ごとに異なる。複数の事務所に見積もりを取ることを推奨。
  • 不許可時の再申請費用の扱い(無料か有料か)を事前に確認する。
  • 申請書類の作成から申請取次(入管への提出代行)まで含むのが一般的。
  • 特定技能は提出書類が多いため、技人国より報酬が高くなる傾向がある。

Comparison

在留資格別コスト比較

初年度の目安(1名採用の場合)

特定技能1号

行政手数料 0〜6,000円
人材紹介 30万〜60万円
登録支援機関(年間) 24万〜36万円
登録支援機関(初期) 10万〜20万円
行政書士 15万〜20万円
初年度合計目安 約80万〜140万円

技術・人文知識・国際業務(技人国)

行政手数料 0〜6,000円
人材紹介 60万〜105万円
登録支援機関 不要
行政書士 10万〜15万円
初年度合計目安 約70万〜120万円

身分系在留資格(永住者・配偶者等)

行政手数料 不要
人材紹介 日本人と同じ料率
登録支援機関 不要
行政書士 不要
初年度合計目安 日本人採用とほぼ同等

Ongoing

採用後の継続コスト

初期費用に加えて毎年発生する運用費用

在留期間更新

1年または3年ごと

行政手数料6,000円 + 行政書士報酬5万〜10万円(依頼する場合)

届出対応

随時

外国人雇用状況届出(ハローワーク)、所属機関に関する届出(入管)はいずれも無料。対応にかかる人件費は発生する。

特定技能の支援継続

毎月

登録支援機関の委託費(月額2万〜3万円)が継続的に発生。定期届出(四半期ごと)は委託費に含まれることが多い。

Subsidy

活用できる助成金

外国人雇用に関連する助成制度

人材確保等支援助成金(外国人労働者就労環境整備助成コース)

1制度導入につき20万円 上限80万円

主な支給要件

  • 外国人労働者を雇用していること
  • 「雇用労務責任者の選任」と「就業規則等の多言語化」を実施すること
  • 加えて、苦情相談体制整備、一時帰国休暇制度、社内マニュアルの多言語化のいずれかを実施すること
  • 計画終了後の外国人労働者の離職率が15%以下であること

対象経費

  • 通訳費・翻訳料
  • 翻訳機器導入費
  • 弁護士・社会保険労務士等への委託料
  • 多言語標識類の設置・改修費

助成金の要件や金額は変更される可能性があります。最新の情報は厚生労働省のページで確認してください。

厚生労働省の助成金詳細ページを見る ↗

Next

次のステップ

費用の全体像を把握した後に確認するページ

FAQ

よくある質問

外国人の採用は日本人より費用がかかりますか +

在留資格の申請手数料や行政書士報酬が追加で発生するため、初期費用は日本人採用より高くなる傾向があります。ただし身分系在留資格(永住者等)の場合はほぼ同等です。特定技能は登録支援機関の月額費用が継続的に発生する点が大きな違いです。

登録支援機関への委託は必須ですか +

特定技能1号の義務的支援を自社で実施できない場合は委託が必要です。過去2年以内に外国人の受入れ実績があり、支援責任者・担当者を選任できる場合は自社で実施できます。

行政書士に依頼せず自社で申請できますか +

申請自体は企業の職員が行うことも可能です。ただし書類の不備で不許可になるリスクがあるため、初めての申請は行政書士に依頼する企業が多い傾向にあります。

海外から呼び寄せる場合の追加費用は +

在留資格認定証明書の交付申請は無料ですが、航空券代、入国後の住居確保費用(敷金・礼金等)、生活立ち上げ費用が企業負担になることが多いです。特定技能では出入国時の送迎が義務的支援に含まれます。

費用を外国人本人に負担させてよいですか +

行政手数料(在留資格変更・更新の収入印紙代)は本人負担とする場合もありますが、特定技能では保証金や違約金の徴収が禁止されています。人材紹介の手数料を本人から徴収することは職業安定法上も問題があります。

費用を把握したら次のステップへ

自社の採用ケースに合った在留資格の制度ページやガイドで、具体的な進め方を確認できます。