手続き

特定技能の手続きチェックリスト

特定技能で外国人を採用するには、雇用契約の締結から継続運用まで多くの手続きが必要です。全手続きを4つのフェーズに分けてチェックリスト形式で整理しています。チェックした進捗はブラウザに保存されます。

手続きの内容は「自社で支援を行うか」「登録支援機関に委託するか」で一部異なります。タブを切り替えて確認してください。

進捗: 0 / 16 ステップ完了(0%)

Phase 1

採用前の準備

報酬額が日本人と同等以上であること、所定労働時間が通常の労働者と同等であること等の基準を満たす雇用契約を締結します。フルタイムの直接雇用が原則です(農業・漁業を除く)。

必要書類

  • 雇用契約書(参考様式第1-6号)
  • 雇用条件書(参考様式第1-6号別紙)
所要期間: 1〜2週間

注意点

  • 報酬額は同一業務に従事する日本人と同等以上であることが必要
  • 契約書は外国人が理解できる言語で作成する
費用: 行政書士に契約書作成を依頼する場合 3〜5万円程度
担当: 企業の人事担当者(行政書士に相談可)

よくあるつまずき

  • 報酬額を「手取り」で設定してしまい、社会保険料控除後に最低賃金を下回るケース
  • 雇用期間を「期間の定めなし」にしてしまうケース(特定技能1号は最長5年のため期間の定めありが一般的)

受入れ機関が自ら1号特定技能外国人支援計画を作成します。義務的支援10項目の実施方法、実施時期、実施責任者を具体的に定めます。

必要書類

  • 1号特定技能外国人支援計画書(参考様式第1-17号)
所要期間: 1〜2週間

注意点

  • 支援計画の内容が不適切であれば在留資格の許可が下りない
  • 外国人が十分に理解できる言語での支援体制を計画に盛り込む
費用: 自社作成の場合は内部工数のみ。行政書士に依頼する場合 5〜10万円程度
分野別: 建設分野は「建設特定技能受入計画」の認定(国交省)が別途必要

よくあるつまずき

  • 義務的支援10項目のうち1つでも計画に漏れがあると不許可になる
  • 「対応言語」の記載を忘れる(候補者の母国語で支援できる体制が必要)
支援義務の詳細を見る

自社で支援を実施するための体制を構築します。支援責任者・支援担当者の選任、外国人が理解できる言語での対応体制を整備します。

必要書類

  • 支援責任者の就任承諾書(参考様式第1-19号)
  • 支援担当者の就任承諾書(参考様式第1-21号)
所要期間: 1〜2週間

注意点

  • 過去2年間に中長期在留者の受入れ実績が必要
  • 初めての受入れでは自社支援の基準を満たせない場合がある

よくあるつまずき

  • 自社支援を選んだが、過去2年の受入れ実績がなく基準不適合になるケース
支援義務の詳細を見る

雇用契約締結後、在留資格の申請前に、労働条件、活動内容、入国手続き等について、外国人が理解できる言語で説明します。対面またはテレビ電話等で実施し、文書も交付します。

必要書類

  • 事前ガイダンスの確認書(参考様式第1-7号)
所要期間: 準備含め1週間程度

注意点

  • 支援責任者または支援担当者が実施する
  • メールや文書の送付のみでは不可
  • 3時間以上の実施が推奨
担当: 自社支援: 支援責任者/担当者。委託: 登録支援機関

よくあるつまずき

  • メールで資料を送っただけでは不可(対面またはテレビ電話が必須)
  • 実施時間が短すぎる(3時間以上が推奨)
  • 確認書に候補者の署名をもらい忘れる
Phase 2

在留資格の申請

海外在住者の場合は在留資格認定証明書交付申請、国内在住者の場合は在留資格変更許可申請を行います。

必要書類

  • 申請書(認定証明書交付申請書 or 変更許可申請書)
  • 特定技能所属機関概要書(参考様式第1-11号)
  • 雇用契約書の写し
  • 支援計画書
  • 技能試験・日本語試験の合格証明書
  • 納税証明書、社会保険料納付証明書
所要期間: 審査期間 1〜3か月

注意点

  • 海外の場合: 受入れ機関または代理人が管轄の入管に申請
  • 国内の場合: 本人(または代理人)が申請。在留期限前に申請すること
  • オンライン申請も可能。書類不備があると審査が遅れる
費用: 認定証明書交付申請: 手数料無料。変更許可申請: 6,000円(窓口)/ 5,500円(オンライン)。行政書士に依頼: 10〜20万円/件
担当: 認定証明書: 企業側(または行政書士)。変更: 本人(または行政書士が取次)
オンライン申請可(出入国在留管理庁のシステム)。利用者登録が初回に必要。窓口より処理が早い傾向
分野別: 建設分野は国交省の受入計画認定が申請前に必要。介護分野は介護福祉士国家試験ルートの場合、追加書類あり

よくあるつまずき

  • 納税証明書は「その3」(未納がないことの証明)が必要。「その1」「その2」では不可
  • 社会保険料の納付状況証明は年金事務所で取得。ハローワークではない
  • 登記事項証明書は3か月以内のもの。古いと受理されない
  • 技能試験の合格証明書の有効期限切れ
在留資格変更の手続きを見る

認定証明書が交付されたら海外の候補者に送付し、現地の日本大使館・領事館で査証を申請します。電子交付ならメール転送で完了します。

必要書類

  • 在留資格認定証明書(原本)
  • 査証申請書
  • パスポート
所要期間: 証明書送付 1〜2週間 + 査証審査 1〜2週間

注意点

  • 認定証明書の有効期限は交付日から3か月。期限内に入国する必要がある
費用: 紙の場合は国際郵便費用(EMS: 2,000〜3,000円程度)。電子交付ならメール転送で無料

よくあるつまずき

  • 認定証明書の有効期限(3か月)を超過して再申請になるケース
  • 査証申請に必要な書類が国によって異なる(在外公館に事前確認)
Phase 3

入社前後の手続き

海外の場合は空港等での出迎えと住居までの送迎(義務的支援)。国内の場合は入管で在留カードを受領し、入社日を調整します。

所要期間: 来日当日〜1〜2週間

注意点

  • 海外の場合: 受入れ機関が送迎を実施(義務的支援)
費用: 送迎の交通費実費。遠方の場合は宿泊手配も

よくあるつまずき

  • フライト変更で送迎日がずれるケース(連絡体制を事前に決めておく)

不動産仲介事業者の情報提供、住居の提供、連帯保証人になる等の支援を行います。義務的支援の1つです。

所要期間: 1〜4週間

注意点

  • 受入れ機関が支援を実施
  • 1人あたり7.5平方メートル以上が目安
費用: 社宅の場合: 家賃・光熱費の負担方法を契約書に明記。賃貸の場合: 敷金・礼金・仲介手数料の負担者を決めておく

よくあるつまずき

  • 社宅の居室面積が基準(7.5平方メートル/人)を下回るケース
  • 外国人の賃貸契約を断られるケース(保証会社の事前手配が必要)

外国人を雇い入れたことをハローワークに届け出ます。届出を怠った場合は30万円以下の罰金の対象です。

所要期間: 雇入れの翌月末日まで

注意点

  • 雇用保険被保険者の場合は資格取得届で届出を兼ねる
  • 電子申請も可能
費用: 無料

よくあるつまずき

  • 雇用保険被保険者の場合は「資格取得届」で届出を兼ねるが、記載漏れが多い(在留カード番号、在留期限等)
  • 届出期限(翌月末日)を過ぎて罰金対象になるケース
雇入れ届出の詳細を見る

特定技能外国人の受入れ開始を管轄の地方出入国在留管理官署に届け出ます。

所要期間: 受入れ開始から14日以内

注意点

  • 届出を怠った場合、受入れ機関の基準不適合や罰則の対象になりうる
費用: 無料

よくあるつまずき

  • 14日以内の届出期限を過ぎるケース
  • 届出書の様式が変更されていて旧様式で提出してしまうケース
届出の詳細を見る

日本のルール・マナー、交通機関、災害対応、届出や手続きの案内等を、外国人が理解できる言語で実施します。義務的支援の1つです。

所要期間: 入国後または変更後、速やかに実施

注意点

  • 支援責任者または支援担当者が実施
  • 8時間以上が推奨

よくあるつまずき

  • 実施時間が短すぎる(8時間以上が推奨)
  • 通訳を手配し忘れる
  • 実施記録を残し忘れる

健康保険・厚生年金保険の資格取得届、雇用保険の被保険者資格取得届を提出します。外国人も日本人と同様に適用されます。

所要期間: 健康保険・厚生年金は入社から5日以内、雇用保険は翌月10日まで

注意点

  • 在留カードの情報(氏名、在留資格、在留期間等)を正確に届け出ること

よくあるつまずき

  • 在留カードの氏名表記(アルファベット)と届出の表記が不一致になるケース
  • 健康保険証の発行に2〜3週間かかり、入社直後に医療機関を受診できないケース(資格証明書の発行を検討)
Phase 4

継続運用

支援責任者または支援担当者が3か月に1回以上の面談を実施し、記録を作成・保存します。

注意点

  • 面談記録を文書で作成し、雇用契約終了後1年以上保存する
  • 法令違反が確認された場合は関係行政機関に通報する義務がある

よくあるつまずき

  • 面談記録を作成し忘れる(雇用契約終了後1年以上保存が必要)
  • 面談を対面ではなくメールで済ませてしまうケース(対面またはテレビ電話が必須)
支援義務の詳細を見る

対象期間(4月〜翌3月)の受入れ状況、活動状況、支援実施状況を入管に届け出ます。届出期限は翌年度の5月31日までです。

所要期間: 年1回(届出期限: 翌年度5月31日)

注意点

  • 2025年4月施行の運用変更で四半期届出から年次届出に変更
費用: 無料

よくあるつまずき

  • 届出期限(翌年度5月31日)を過ぎるケース
  • 2025年4月の運用変更で様式が変わったことを知らないケース
定期届出の詳細を見る

在留期間の満了日の3か月前から申請可能です。特定技能1号の場合、通算で5年が上限です。

所要期間: 審査 2週間〜1か月程度

注意点

  • 期限を過ぎると不法残留になる
  • 特定技能1号は1年、6か月、4か月のいずれかの在留期間が付与される
費用: 6,000円(窓口)/ 5,500円(オンライン)※2025年4月〜。行政書士に依頼: 5〜10万円/件

よくあるつまずき

  • 在留期限の管理を忘れて期限切れ(不法残留)になるケース
  • 通算5年の上限に達することを見落とすケース
  • 納税状況や社会保険の未納があると不許可になるケース
在留期間更新の詳細を見る

雇用契約の変更・終了、支援計画の変更、受入れ困難時等の届出を、事由が生じた日から14日以内に届け出ます。

注意点

  • 届出を怠った場合は罰則の対象

よくあるつまずき

  • 届出事由の発生に気づかないケース(雇用契約の軽微な変更でも届出が必要な場合がある)
  • 14日以内の期限を過ぎるケース
随時届出の詳細を見る

Documents

必要書類の全体まとめ

フェーズを横断して、主な必要書類をカテゴリ別に整理しています。

雇用契約関連

  • 雇用契約書(参考様式第1-6号)
  • 雇用条件書(参考様式第1-6号別紙)

支援計画関連

  • 支援計画書(参考様式第1-17号)
  • 事前ガイダンスの確認書(参考様式第1-7号)
  • 支援責任者・担当者の就任承諾書(自社支援の場合)
  • 支援委託契約書(委託の場合)

在留資格申請関連

  • 申請書(認定/変更)
  • 特定技能所属機関概要書
  • 報酬に関する説明書
  • 技能試験・日本語試験の合格証明書
  • 納税証明書
  • 社会保険料納付証明書
  • 登記事項証明書

届出関連

  • 外国人雇用状況届出書
  • 特定技能所属機関による届出書(随時・定期)

書類の最新の様式は出入国在留管理庁の特定技能関係の申請・届出様式一覧で確認してください。

Schedule

スケジュールの目安

入社予定日から逆算した標準的なスケジュールです。

国内在住者の場合

全体で2〜4か月

Phase 1 入社予定の3〜4か月前に着手
Phase 2 入社予定の2〜3か月前に申請。審査1〜3か月
Phase 3 許可後〜入社後2週間程度
Phase 4 入社後、継続的に実施

海外在住者の場合

全体で4〜6か月

Phase 1 入社予定の5〜6か月前に着手
Phase 2 入社予定の4〜5か月前に申請。審査1〜3か月 + 査証1〜2週間
Phase 3 来日後〜入社後2週間程度
Phase 4 入社後、継続的に実施

審査期間は申請内容や時期によって変動します。余裕を持ったスケジュールを組んでください。

FAQ

よくある質問

初めて特定技能外国人を受け入れる場合は、過去2年間の受入れ実績がないため自社支援の基準を満たせないことが多く、登録支援機関への委託が一般的です。受入れ実績があり、通訳体制を構築できる場合は自社支援も選択肢になります。
基本的な手続きの流れは同じですが、技能実習2号を良好に修了した場合は技能試験・日本語試験が免除されることがあります。在留資格変更許可申請(国内パターン)に該当します。
在留資格の申請と入社前後の手続きは共通ですが、特定技能2号には支援計画の作成義務がないため、Phase 1 の支援関連の手続きと Phase 4 の定期面談・支援関連の届出は不要です。このチェックリストは特定技能1号を前提としています。
在留資格変更の申請中は、新しい在留資格での就労は原則としてできません。ただし、技能実習から特定技能への移行で一定の要件を満たす場合は「特定活動」の在留資格で就労が認められることがあります。
支援の実施は委託できますが、雇用管理義務(労働条件の遵守、安全衛生の確保等)は受入れ機関の責任です。入管への届出義務や外国人雇用状況届出の義務も受入れ機関に残ります。
大まかな順序は守る必要がありますが、同じフェーズ内のステップは並行して進められるものもあります。たとえば雇用契約の締結と支援体制の構築は並行可能です。Phase 2 の在留資格申請は Phase 1 の完了が前提です。

制度と個別手続きの詳細を確認する

チェックリストで全体の流れを確認したら、個別の手続きページで具体的な書類や届出方法を確認してください。