在留資格

特定活動46号とは

日本の大学等を卒業した外国人が、日本語能力を活かして幅広い業務に従事するための在留資格です。技人国では対応しづらい現場接点のある業務でも、日本語を用いる業務であれば対象になります。

最終更新日: 2026-04-01

Overview

制度概要

特定活動(告示46号)の位置づけ

特定活動46号(本邦大学等卒業者)は、日本の大学等を卒業した外国人が、日本語能力を活かしながら幅広い業務に従事するための在留資格です。正式名称は「特定活動(告示46号)」で、出入国管理及び難民認定法に基づく法務大臣の告示により定められています。2019年5月に新設されました。

技術・人文知識・国際業務(技人国)では、職務内容に専門性が求められるため、現場接点のある業務(接客、販売、製造ラインの管理など)を主たる活動とすることは認められません。一方、特定活動46号では、日本語を用いたコミュニケーションを必要とする業務であれば、こうした現場業務を含む幅広い活動に従事できます。

留学生を正社員として採用する場合、職務内容によって技人国と46号のどちらが適切かが変わります。

制度名称 特定活動(告示46号)/ 本邦大学等卒業者
新設 2019年5月
直近の改正 2024年2月29日施行(専門学校の高度専門士を追加)
審査の軸 日本語能力の活用(技人国は職務の専門性)

Requirements

対象者の要件

学歴要件と日本語能力要件の両方を満たす必要がある

学歴要件

以下のいずれかに該当すること。

  1. 1

    日本の4年制大学を卒業した者

  2. 2

    日本の大学院を修了した者

  3. 3

    日本の短期大学・高等専門学校・専門職大学前期課程を卒業(修了)し、学位授与機構から学士の学位を授与された者

  4. 4

    認定専修学校の専門課程を修了し、高度専門士の称号を付与された者

    2024年2月29日施行の改正で追加。外国人留学生キャリア形成促進プログラムとして認定を受けた専門課程が対象。

海外の大学のみを卒業した場合は対象外です。日本の大学等での学修経験が要件となっています。

日本語能力要件

以下のいずれかを満たすこと。

JLPT

日本語能力試験(JLPT)N1 に合格

BJT

BJTビジネス日本語能力テストで480点以上を取得

代替

外国の大学において日本語を専攻して卒業した者(卒業証書で代替可能)

N2 では不可です。N1 または BJT 480点以上という高い水準が求められます。この日本語能力の高さが、46号で幅広い業務に従事できる根拠になっています。

Activities

対象業務と具体例

日本語を用いた円滑な意思疎通を必要とする業務

特定活動46号では、日本語を用いた円滑な意思疎通を必要とする業務に従事することが条件です。大学等で修得した広い知識や応用的能力を活用するものであることも求められます。

以下はガイドラインに示されている業務の具体例です。

飲食店

外国人客への通訳を兼ねた接客、店舗管理、仕入れ、企画業務。日本人客への接客も含む。

小売店

外国人客への通訳を兼ねた接客販売、仕入れ、商品企画、在庫管理。スーパーマーケット、コンビニエンスストアなど。

宿泊施設

翻訳業務を兼ねた外国語によるホームページの開設・更新等の広報業務、外国人客への通訳を兼ねたフロント・コンシェルジュ業務。

製造業

外国人従業員や技能実習生への指示の伝達・指導、ラインの管理、品質管理。外国人社員と日本人従業員の間の橋渡しとなる業務。

タクシー会社

観光客向けの企画・立案、通訳を兼ねた観光案内を行うタクシードライバー。

介護施設

外国人従業員や技能実習生への指導を行いながら、日本語を用いた介護業務に従事。

対象とならない業務

  • 風俗営業等への従事
  • 日本語を用いた業務に従事せず、単純作業のみに従事する場合
  • 法律上の資格が必要な業務(弁護士、医師など)

Comparison

技人国との違い

判断軸の違いを押さえる

技術・人文知識・国際業務(技人国)

審査の軸: 職務内容の専門性

自然科学、人文科学、外国文化に基盤を有する業務が対象。現場でのサービス業務や製造業務が主たる活動となるものは認められない。

特定活動46号

審査の軸: 日本語能力の活用

日本語を用いた円滑な意思疎通を必要とする業務であれば、現場接点のある業務も対象になる。

どちらを選ぶかは、候補者の属性と職務内容で決まります。職務の専門性で説明できるなら技人国、日本語を活かした幅広い業務なら46号が候補になります。

比較 技人国と特定活動46号の違いを詳しく比較する
詳しく見る →

Conditions

在留期間・家族帯同・その他の条件

採用実務で確認が必要な情報

在留期間

5年、3年、1年、6月、3月のいずれか

初回許可では1年が一般的。更新回数に制限はなく、要件を満たす限り何度でも更新可能。

家族帯同

配偶者は「特定活動(告示47号)」として帯同可能

子は対象外。配偶者の帯同には扶養能力の証明が必要。

雇用形態

フルタイムの常勤職員であることが条件

日本の公私の機関との雇用契約に基づく勤務が必要。派遣社員やアルバイトは対象外。

転職

同じ在留資格の範囲内であれば転職可能

転職時は在留資格変更許可申請または就労資格証明書の交付申請が望ましい。

Caution

企業が注意すべきこと

よくある誤解と実務上の注意点

留学生なら誰でも使えるわけではない

日本の大学等を卒業し、JLPT N1 相当の日本語能力を持つ者のみが対象です。専門学校卒業者は、認定プログラム修了かつ高度専門士の称号を持つ場合に限られます。

現場作業だけをさせる制度ではない

46号は「日本語を用いた業務」が条件です。単純作業のみに従事させる場合は認められません。接客、通訳、管理、指導など、日本語能力を活かす業務が含まれている必要があります。

雇用理由書の記載が重要

業務内容から特定活動46号への該当性が明らかでない場合、雇用理由書の提出が求められます。なぜこの候補者に日本語能力を活かした業務を担当させるのかを具体的に記載する必要があります。

技人国で通る可能性がないか先に確認する

職務内容に専門性がある場合は、技人国で申請する方が在留期間や将来の永住申請で有利な場合があります。46号を選ぶ前に、技人国の可能性を検討してください。

在留資格の取消しに注意する

特定活動46号で許可された活動を行わず、他の活動を行っている場合や、正当な理由なく3ヶ月以上活動を行わない場合は、在留資格の取消しの対象となります。

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FAQ

よくある質問

2024年2月の改正で、外国人留学生キャリア形成促進プログラムとして認定を受けた専修学校の専門課程を修了し、高度専門士の称号を付与された者が対象に加わりました。すべての専門学校卒業者が対象になるわけではありません。
N2 では申請できません。N1 または BJT 480点以上が必要です。この日本語能力の高さが、46号で幅広い業務に従事できる根拠になっています。
できません。日本の公私の機関との雇用契約に基づくフルタイムの常勤職員であることが条件です。
在留資格「特定活動」からの永住申請は可能ですが、在留期間が「5年」または「3年」であることが求められます。初回許可では1年が多いため、更新を経て在留期間が伸びた後の検討になります。
同時に2つの在留資格を申請することはできません。どちらか一方を選んで申請します。不許可の場合に別の在留資格で再申請することは可能です。

制度を理解したら、次のステップへ

技人国との比較や留学生採用の全体像を確認して、自社に合う制度を判断しましょう。